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霊界鉄道は俺と咲耶姫の貸切列車なのだ ( ̄ー+ ̄)フッ

サク(咲耶姫の愛称)は金曜日が俺の『霊界鉄道』メルマガの更新日だというのを知っていて、俺を霊界にさそったのかも知れない。いつもだいたい隣にいるはずなので、知っているのは当たり前だが。こうやって書いている時も、きっと首に手を回してのぞき込んでいるのかも知れない。なにしろ『霊界鉄道』メルマガもネタが尽きているのでけっこうきついのだ。……わが女房殿、ありがとう。    咲耶姫が連れに来てくれたのだが…… 最初、夢かどうかわからなかった。意識もかなり朦朧としていたのだ。 研究所のような建物の中でSFまがいの戦いか、奪い合いらしきことが行われた。若い女の子たちが出てたような気がする。あまり覚えてないのだ。 壁にひとつのスイッチがあり、それを押すか押さないかにかかっていたようだ。 私たちはさらに廊下を進み、敵を撃退していった。十人くらいいたと思う。 複数階移動しながら戦っていたようだ。 三〇分くらい過ぎたあたりから薄暗い部屋(あるいは区画)を歩いていた。 この頃からここが霊界であることに気づきはじめた。 すでに複数のキャラクターたちがいなくなっていた。 一人で歩き始めると、あれこれと考え始める。俺は一体なんでこんなところを歩いているんだ? これは現実世界じゃない。そこまで気が付きはじめる。意識が戻っているのだ。 先ほどまでの人たちが夢の世界の住人なのか、霊界の人たちなのかわからない。 歳の頃は十代のようにも思えた。一体何者なのか――それでも存在感が薄かった。こっちの意識もその頃は呆然としていた。 歩き始めると、なにか首筋に唇を押し付けられている感覚があった。さらに左臀部あたりがこそばゆい^^  ――うわぁ、ホモが来た~~―― と、思って、どうせ三十霊会の奴らだろうと、俺は迎撃をはじめた。 「ホモホモホモ~~~」 俺はバカにするように叫んだ。 《……あ、いまあなた、クスクスっとか笑いました??気のせい……そうですかぁ……》 ついでに左うしろ方向へ押し込めるように念を放った。毎回毎回、こいつらと超真面目に戦うのも馬鹿馬鹿しいが。 俺が「ホモホモホモ~~~」と叫んだことで、珍しく狼狽えたようだった。それもかなり…… そして、これまた珍しくすぐに解放された。いつもだったらしつこいったらない。 そしておれは現実に帰った。 面白い体験だったが、最後が嫌だったなあ……そう思いつつ俺は焼酎をグビグビっと飲んだ。金縛りや霊を遠ざけるにはこれが一番いい。強い酒で意識がはっきりし目が覚めるのだ。これをやらないと、霊と同調した周期というのだろうか――霊にまた同じ場所に引っ張られることになる。 と思ったのだが――どうもおかしい。いつものやつらにしては力が弱かった。やつらがきたら強烈な力でなかなか現実に戻ることさえできない。  ……あ、もしかして咲耶姫…… え……俺は咲耶姫を追っ払ってしまった。うわあそうだ。間違いない。 どうやらそれは的を得ていたようだ。以前からサク(咲耶姫の愛称)は俺と一緒の時、首に絡み付いてついでに口を押し付けているみたいだった。もちろん自分の首とかは見えないのではっきりとはわからない。でもやはり、霊界に連れてってくれる時は、甘ったれたラブラブの彼女のように、首に手を回して後ろから優しく押してくれるのが常だ。 (これが三十霊会や抗阿会あいてとなると、血みどろで醜悪な戦いとなる。醜悪すぎてここではしゃべることはできない。) 彼女は彼女なりにセックスアピールしたのだと思う。なにしろ三十霊会とのことで、基本的に会うのはやめているのだ。そんな気持ちの余裕が無い。すぐに奴らのことがちらついてしまう。だから、なんとかおれをその気にさせようとして俺の可愛らしい^^お尻を触ったのかも知れない。おっと、あんまし喋ると、夫婦の秘め事なので怒られるのだが。 しかし、見えないのだからホモだと勘違いしても仕方ない。 俺にホモホモと言われて、かなり狼狽したに違いない。サクのジタバタして慌てまくる姿を連想して可笑しくなったのだが。 このようにやつらに霊界体験を邪魔されることが多々ある。今回もそうだ。普通でいけばかなりの体験をすることができたろう。あの部屋の向こうに一体どれだけの風景がひろがっていたことだろう。 一々気にしてても仕方ない。抗阿会、三十霊会は抜きで行こう。霊界鉄道は俺と咲耶姫の貸切列車なのだ ( ̄ー+ ̄)フッ

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